マヌカハニーに発がん性物質が含まれているってホント?
マヌカハニーの効果 2023.08.02

マヌカハニーに発がん性物質が含まれているってホント?

栄養価が高く、高い抗菌活性力などを持つ「マヌカハニー」は、生産地のニュージーランドで先住民族のマオリ族に長く愛用されてきました。一般的なはちみつより健康面で良い効果が多くあるとされ、近年特に人気が高い食品です。
しかし一方で、インターネット上の一部に「マヌカハニーには発がん性物質が含まれている」という情報が流れています。実際はどうなのでしょうか?
今回は、その真偽やマヌカハニーの効能についてご紹介します。

目次

「マヌカハニー発がん性物質含有説」の真偽は?

きっかけは「糖尿病関連」の研究論文

「マヌカハニーには発がん性物質が含まれている」という情報がインターネットで多く出回るようになったのは、2010年に東北大学から発表されたある論文がきっかけでした。それは、同大学の小川晋准教授らのグループによる「糖尿病合併症の進展予測物質を同定」という、糖尿病研究に関するもの。
論文の内容は、「体内で作られるメチルグリオキサール値の血中濃度が高い糖尿病患者は、5年の間に血管障害がより強く進行する」というものでした。
では、なぜ糖尿病に関する研究論文から、マヌカハニーの発がん性物質含有説が出たのでしょうか?それは、マヌカハニーの特徴である抗菌活性成分が、まさに「メチルグリオキサール」であり、このメチルグリオキサールを豊富に含んでいる食品だからです。
ただし、マヌカハニーのメチルグリオキサールは食品由来のものであり、論文中の「体内で作られるメチルグリオキサール」とは性質が異なります。

あるサイトの誤った情報から「マヌカハニー発がん性物質含有説」に!

前述のとおり、東北大学の論文はあくまでも糖尿病研究であり、がんに関するものではありません。ところがこの論文が、とあるはちみつ販売サイトなどに転載され、しかも「メチルグリオキサールに発がん性がある」と誤った記載をされてしまいました。そのため、「マヌカハニー発がん性物質含有説」が広く流れることになったのです。
本件について小川晋准教授は、自身が出した研究成果とマヌカハニー摂取については関連性がない、と発表しています。
つまり、「マヌカハニー発がん性物質含有説」は事実無根の情報であり、マヌカハニーは健康食品として安心して摂取できるのです。

マヌカハニーの効能を知ろう

マヌカハニーはニュージーランドに自生している「マヌカ」という木の花の蜜から作られるはちみつです。ニュージーランドの先住民であるマオリ族は薬木としてマヌカを大切にし、かつてはマヌカの葉から採れるオイルを病気やケガの治療に使っていました。現代では花から採れたはちみつが、優れた健康食品として世界的に親しまれています。
一般的なはちみつにも抗菌・抗炎症作用がありますが、マヌカハニーは高い抗菌作用を持つ「食物メチルグリオキサール」を含んでいるため、より効果が高いのです。マヌカハニーの主なメリットは以下のとおりです。

抗菌・殺菌作用を期待できる

マヌカハニーには、ピロリ菌・ブドウ球菌・虫歯菌・風邪などの各種ウイルスを抗菌する作用があると言われています。
特に、慢性胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの原因となるピロリ菌の除菌効果が高いため、胃腸疾患の治癒や整腸作用を求める方々に支持されています。
また、インフルエンザの予防やせき・喉の痛み改善のために愛用する方も多くいます。
なお、マヌカハニーの商品ラベルには、抗菌作用のレベルを表す数値(ユニーク・マヌカ・ファクター、略してUMF)が記載されています。「UMF10+」「UMF15+」といった表記で、数値が高い方が効果も高くなります。
そして、同様に商品ラベルに記載されている「MGO」は抗菌活性成分の食物メチルグリオキサールのことで、その数値は含有量を示しています(例:MGO400+)。

抗炎症作用を期待できる

研究によると、歯肉炎や口内炎、口腔粘膜炎の治癒・予防に効果が期待できるという結果が出ています。
傷ややけどの治りを早めるとも言われているため、応急手当で使う場合もあります。

栄養価が極めて高い

マヌカハニーはビタミン・ミネラル・アミノ酸などを多く含んでおり、栄養価が高いため一定の量を日常的にとるのがおすすめです。ハチ製品アレルギーでない限り、副作用などの心配もなく安全に健康を維持できる優良な食品なのです。
ただし、1歳未満の乳児ははちみつを摂取すると「乳児ボツリヌス症」を引き起こす可能性があるため、絶対に与えないでください。

おわりに

ここでは、マヌカハニー発がん性物質含有説の真偽と、効能についてご紹介しました。
「マヌカハニーに発がん性物質が含まれている」という論文が東北大学から発表されたという情報は誤報が広まったものですし、ニュージーランドでは昔から親しまれていて殺菌作用、抗炎症作用、高栄養素などを期待できるはちみつです。インターネットが普及し、膨大な情報量があふれていますが、正しい知識を身につけ、自然の恵みにあふれたマヌカハニーであなたの健康を守りませんか?

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