赤い色や橙色の野菜に含まれる栄養は?野菜の色に含まれるチカラ
食と健康 2023.08.02

赤い色や橙色の野菜に含まれる栄養は?野菜の色に含まれるチカラ

スーパーの店頭に並ぶ野菜を見ていると、赤、黄、緑、紫などさまざまな色があることに気づきますね。野菜のカラフルな色合いを活かしたメニューは、見た目も美しいですし、食欲もそそられますね。野菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれていますが、それに加えて、この“色”にも、私たちの体に有用な成分が含まれているのです。
今回は、赤い色の野菜に含まれる栄養や有用成分についてご紹介します。

目次

野菜の色=ファイトケミカル

野菜の色は、「ファイトケミカル」という、植物に含まれる化学成分に由来します。
ファイト=植物、ケミカル=化学物質という意味で、色素成分のほか、辛味や香りの成分もあり、さまざまな機能性を持っています。
野菜に含まれる色素は大きく分けると、赤、橙、黄、緑、紫、黒、白の7色があります。
たとえば、トマトのリコピン(赤)、人参のβ-カロテン(橙)、ブルーベリーのアントシアニン(紫)がファイトケミカルの仲間です。
ファイトケミカルは、強い抗酸化作用によるがん予防や免疫力アップ、代謝促進による肥満予防など、病気の予防や健康維持によい効果をもたらしてくれます。

赤い色の野菜に含まれる成分

赤い色の野菜に含まれる成分

赤い色の野菜といえば、トマト、赤ピーマン、赤玉ねぎ、レッドキャベツ、とうがらしなどがありますね。見るからに元気が出そうな赤い色の野菜は、疲労回復とアンチエイジングに役立つとされています。日頃から積極的に食べたいものですね。
赤い色の野菜に含まれる有用成分(ファイトケミカル)についてご紹介します。

リコピン

赤い色素成分のリコピンは、強い抗酸化力をもち、アンチエイジング効果や消化器系がんの予防、動脈硬化を防ぐ働きをします。

含まれる野菜

トマト、ミニトマト、赤パプリカ

おすすめの摂取方法

リコピンは、完熟トマトに豊富なので、トマトジュースやトマトの水煮缶を利用して、トマトスープやパスタソースなどにするのがおすすめです。

カプサイシン

赤色の辛味成分のカプサイシンは、刺激的な辛さと香りで新陳代謝を活発にして、体温を上げ、冷え症や肩こりの改善、疲労回復、肥満予防に効果を発揮します。
強力な殺菌作用があり、風邪などの感染症予防にも役立ちます。

含まれる野菜

赤とうがらし、赤パプリカ

おすすめの摂取方法

赤とうがらしがたっぷりのチゲ鍋やキムチがおすすめです。食卓に一味唐辛子を常備して、みそ汁や漬物などに振りかけるのもいいですよ。

アントシアニン

赤や紫色の色素成分のアントシアニンは、疲れ目の改善や視力低下の予防、血圧の安定、肝機能の改善に働きます。

含まれる野菜

赤玉ねぎ、レッドキャベツ、なす、トレビス、赤しそ

おすすめの摂取方法

赤玉ねぎやレッドキャベツは、サラダやマリネ、サンドイッチなどに使えば、鮮やかな赤色が食欲をそそります。

橙色の野菜に含まれる成分

橙色の野菜に含まれる成分

橙色の野菜といえば、人参、かぼちゃ、とうもろこしなどがありますね。橙色の野菜には、アンチエイジングや美肌など美容効果の高い成分と目の健康を保つ成分が多く含まれています。
橙色の野菜に含まれる有用成分(ファイトケミカル)についてご紹介します。

β-カロテン(ベータカロテン)

黄色や赤色の色素成分のβ-カロテンは、強力な抗酸化作用で生活習慣病やがんの予防に働きかけます。皮膚や呼吸器、鼻の粘膜を保護し、肌をきれいに保ったり、風邪を予防したりします。

含まれる野菜

人参、かぼちゃ、黄パプリカ

おすすめの摂取方法

β-カロテンは油に溶けやすい性質があり、油で調理することで、吸収率が高まります。
人参はオイルで軽く炒めてから、煮物やスープにするといいですよ。サラダにするなら、オイル入りのドレッシングをかけるのがおすすめです。

ゼアキサンチン

黄色や橙色の色素成分のゼアキサンチンは、目の健康を保つ働きがあり、視力低下や白内障、緑内障などの眼病予防に効果を発揮します。

含まれる野菜

とうもろこし

おすすめの摂取方法

とうもろこしごはんやコーンのかきあげ、コーンクリーム缶を使ったポタージュスープは、子供に人気のメニューです。

赤い色と橙色の野菜で食卓を華やかに!

赤や橙色は、食欲をそそり、彩りとして食卓を楽しませてくれます。
どうしても茶色っぽくなるお弁当には、人参のグラッセやミニトマトのマリネを加えるだけで、見た目にもおいしそうになり、栄養のバランスも良くなります。
もし、作りおきのおかずを並べた夕食が茶系ばかりになってしまったら、キャロットラぺやかぼちゃのサラダなど、彩りの良い一品を足してみてはどうですか?食卓が華やかにワンランクアップして、家族の会話も弾みそうですね。

赤い色や橙色の野菜を食べて元気をもらおう!

カラフルな野菜の色は、おいしそうに見えるだけでなく、それぞれの色によって機能性があり、栄養面でも大切な役割を担っています。
毎日の食事で、疲れがたまっていときは「赤色の野菜」を、肌の調子がイマイチなときは、「橙色の野菜」を意識して食べるなど、野菜の色に含まれるチカラを上手に利用してみてはいかがですか?
より健康的な食事を目指すなら、マリネやドレッシング、野菜の煮物にマヌカハニーを入れるといいかもしれませんね!
色鮮やかな赤や橙色の野菜をおいしく食べて、日々を健やかに過ごしましょう。

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