マヌカハニーとは

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マヌカハニーを購入する際に必要な、基本的な情報をまとめました。
「名前は聞いたことがあるけど、どんなはちみつなのかわからない」、「種類がいろいろあるけど、どれを選んでいいかわからない」という方は、ぜひご一読ください。

マヌカハニーとは?

マヌカハニーとは、ニュージーランドの一部にしか自生していない「マヌカ」という野生の木から採取される100%天然のはちみつです。
このマヌカハニーは普通のはちみつとは異なり、さまざまな健康活性パワーを持っていることが多くの研究で明らかになりました。この健康活性パワーを求めて、世界中の人々にマヌカハニーは愛用されています。

マヌカとは?

マヌカとは、日本の桜に似た花をつけるフトモモ科の低木です。マヌカの花は11月から1月にかけての短い間しか咲かず、この花から採取される希少性が高い天然のはちみつがマヌカハニーです。豊富な栄養成分が含まれており、「奇跡のはちみつ」として愛され続けています。

ニュージーランドの先住民であるマオリは病気の治療や健康増進のためにマヌカの葉を煎じて薬草として服用し、やけどや切り傷などの外傷の治療薬として使用してきました。そのことからマヌカは「癒しの木」「復活の木」と呼ばれるようになりました。

マヌカハニーの味

マヌカハニーの味は普通のはちみつとは異なる、甘さと苦みが混ざった濃厚な味わいが特徴です。
見た目も透明感のある一般的なはちみつとはかなり違った濃い色合いで、普通のはちみつに比べて水分量が少ないため、水あめに近い食感を味わえます。
一般的には、マヌカハニーの等級を示すUMFやMGOの数値が高くなるにつれて独特の風味が強くなり、「薬っぽい味がする」という意見が多くなるようです。

マヌカハニーの特徴

特徴1:殺菌・抗菌作用

はちみつは世界中のさまざまな地域で古くから食品としてだけではなく、薬としても使われてきました。その理由は、「過酸化水素」という殺菌成分が含まれているからです。しかし、この過酸化水素は体内のカタラーゼ酵素によって、殺菌作用が弱められてしまいます。

マヌカハニーには一般的なはちみつにも含まれる過酸化水素だけではなく、「メチルグリオキサール」という殺菌成分が多く含まれています。メチルグリオキサールはカタラーゼ酵素によって影響を受けることがなく、ピロリ菌や大腸菌などの悪玉菌に対して高い殺菌作用を発揮するため、マヌカハニーは一般的なはちみつよりも殺菌作用が強いと言われています。

マヌカハニーは食品なので、強力な薬のような副作用を起こす可能性はほとんどなく、私たちの健康を脅かす身近な菌に対して有効な殺菌作用を発揮することができます。マヌカハニーを薬の代わりとすることはできませんが、健康のサポート役として活用することができます。

特徴2:腸内環境を整える

腸内には100兆個以上の腸内細菌が生息しており、善玉菌と悪玉菌、その中間的存在である日和見菌、3つのグループが腸内でバランスをとりながら共存しています。腸内環境には腸内細菌が深く関わっており、腸内環境がよい状態とは悪玉菌の増殖が抑えられ、善玉菌が優勢となっている状態のことです。

現代人が陥りがちな食生活や生活習慣の乱れ、ストレスなどによって悪玉菌が増殖し、腸内環境が乱れることで便秘や下痢、肌荒れ、腹痛、口臭、免疫力の低下などが引き起こされてしまいます。腸内環境を整えるためには腸内の悪玉菌の数を減らし、善玉菌の数を増やすことが必要です。

マヌカハニーには腸内の悪玉菌に対する高い殺菌作用があり、善玉菌を増やしたり、活性化したりする働きをする成分である「グルコン酸」や「オリゴ糖」が含まれているため、腸内環境を整える効果があると言われています。腸内環境を整えることは健康や美容にとって必要不可欠です。普段の生活習慣を見直しつつ、マヌカハニーを摂取することで、腸内環境の改善をサポートすることができます。

特徴3:豊富な栄養素

マヌカハニーには、ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、鉄分、マグネシウム、グルコン酸など、豊富なビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素がバランスよく含まれています。

スーパーなどで販売されている安いはちみつは加熱処理されて栄養成分が損なわれてしまっているものも多いのですが、マヌカハニーは加熱処理がされていないため、日常生活の中で不足しがちなビタミンやミネラル、アミノ酸類をしっかり補給することができます。普段の食事に加えてマヌカハニーを食べることで、サプリメントのような健康や美容へのサポート効果を期待することができます。

特徴4:熱に強い

はちみつの殺菌作用は、はちみつに含まれているグルコース・オキターゼという酵素が過酸化水素に変化することで形成されます。一般的なはちみつは熱を加えると過酸化水素が破壊されてしまうため、調理などの加熱によって、この殺菌作用がなくなってしまいます。

マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサールという殺菌成分は熱にとても強く、加熱処理をしても殺菌作用に影響がありません。そのため、マヌカハニーは紅茶やコーヒーなどの温かい飲み物に入れても、一般的なはちみつとは違い、その殺菌効果が弱まることなく摂取することができます。

特徴5:低カロリー

マヌカハニー大さじ1杯(約20g)のカロリーは、約60キロカロリーです。(メーカーや種類によって異なります。)これは同じ分量の砂糖と比べると、カロリーは約30%カット、甘みは砂糖の約2倍と言われています。その理由は、はちみつと砂糖の甘さの成分に違いがあるためです。砂糖はブドウ糖と果糖が結合した「ショ糖(二糖類)」であるのに対し、はちみつはブドウ糖と果糖に分解された「単糖類」だからです。

ショ糖(二糖類)は摂取してから消化するまでに時間がかかるため、脂肪に変化しやすく、体内に蓄えられて太る要因となります。しかし単糖類は摂取後すぐに体内に吸収され、血液によって体中に届けられて、直接体を動かすエネルギーとなります。

マヌカハニーは砂糖よりも低カロリーで、甘みが強い分摂取量が少なく済み、また、消化吸収が早く、エネルギーが消費されやすいことから砂糖よりも太りにくいと言われており、ダイエット中の方におすすめです。

マヌカハニーの歴史

マヌカハニーは、ニュージーランドでは古くから薬として外傷や内服用に使われてきました。

1973年にニュージーランド・ワイカト大学に赴任したイギリス人の生物学教授ピーター・モラン博士が、自然抗菌物質の研究を行っていたときに出会ったマヌカハニーに注目し、1981年に「ハニー・リサーチ・ユニット」というマヌカ研究チームを立ち上げます。その研究の中で他の一般的なはちみつには無いマヌカハニーだけに含まれている特別な殺菌作用が発見され、マヌカハニーの存在が世界中に知れ渡ることになりました。
さらにピーター・モラン博士はその年の天候や養蜂された場所によって異なる殺菌作用を数値化(UMF)することに成功し、それをボトルに表記することでマヌカハニーの信用を勝ち取りました。

その後、2008年にドイツ人のトーマス・ヘンレ教授がマヌカハニーの殺菌成分がメチルグリオキサール(MGO)であることを明らかにし、UMF以外にもさまざまな規格でマヌカハニーの健康活性パワーが数値化され、販売されるようになりました。

しかしマヌカハニーに注目が集まり、高額なマヌカハニーが取引されるようになると、悪質な販売業者によって成分品質の数値が偽装される問題が横行し始めました。
2013年イギリスのFood & Environment Research Agency(食品&環境リサーチ機構)により行われた調査によって、国内で販売されていた約半数のマヌカハニーは成分品質の数値に偽装があったことが判明し、大きな社会問題となりました。
こういった問題に対応するため、2015年にニュージーランド政府が国をあげて数値偽装表示の撲滅に取り組み始め、UMF、MGO、MGSの3つの規格をニュージーランド政府認定の規格としました。

マヌカハニーの規格・数値

マヌカハニーにはさまざまな種類がありますが、全てが同様の効果を示すわけではありません。それはマヌカハニーに含まれる殺菌成分メチルグリオキサールの含有量が、マヌカが生息する環境によって異なるためです。

マヌカハニーは検査方法やライセンスなどの違いから、さまざまな規格で殺菌力を数値化し、等級を分けて販売しています。マヌカハニーを購入する際には、マヌカハニーの規格・数値を理解し、自身が望む水準のものを選ぶことが大切です。

その中でもニュージーランド政府認定の「UMF」、「MGO」、「MGS」の3種類を紹介いたします。

オフィシャル数値「UMF(Unique Manuka Factor)」

「UMF(Unique Manuka Factor:ユニーク・マヌカ・ファクター)」は、マヌカハニーの健康活性パワーを示すために生まれた最初のマークです。ニュージーランドの国立ワイカト大学のピーター・モラン博士がマヌカハニーには他のはちみつには無い優れた殺菌作用があることを発見し、その後、博士によって「マヌカハニー独自の要素」を意味する「Unique Manuka Factor」の頭文字を取ったUMF規格が発表されました。

生産方法や生産者、トレーサビリティに独自のガイドラインが設けられ、それをクリアしたものだけにライセンスが与えられ、高いライセンス料を支払っているメーカーにのみ使用が許可されています。

UMFの数値は、同濃度のフェノール消毒薬の殺菌作用とマヌカハニーの殺菌作用が同じ働きを持つことを意味します。例えば、UMF20+は、濃度20%のフェノール消毒液と同じ殺菌力があることを示し、UMFの数値が高くなるにつれ、その力も強くなります。
UMF値は5以上のものにしか表示できず、10+以上のものは「UMFマヌカハニー」、または「アクティブ・マヌカハニー」としてスペシャルランクとして認定され、殺菌作用が優れたものにはUMFマークが認証の証しとして添付されます。

殺菌力の高さを示す「MGO(Methyglyoxal)」

「MGO(Methyglyoxal:メチルグリオキザール)」とは、マヌカハニーに含まれる殺菌成分です。2008年にドレスデン工科大学の食物科学研究所所長トーマス・ヘンレ教授の研究によって長年マヌカハニーの殺菌成分として考えられていたユニーク・マヌカ・ファクターが、このメチルグリオキサールであるということが明らかにされました。

この研究の中で、50種類のはちみつと6種類のマヌカハニーのメチルグリオキザール濃度を検査したところ、50種類のはちみつのメチルグリオキサール濃度は3mg程度でしたが、マヌカハニーのメチルグリオキサール濃度は約38mgから761mg/kgまであり、非常に高い濃度のメチルグリオキサールを含有していることが明らかになりました。

MGOマークは1kgのマヌカハニーの中に含まれているメチルグリオキサールの量を示す規格です。MGO100+のマヌカハニーですと、1kg当たり100mgのメチルグリオキサールを含んでいることになります。メチルグリオキサール含有量測定の誤差が少ないため、UMFよりも正確性が高いのが特徴です。

ドレスデン工科大学の食物科学研究所所長トーマス・ヘンレ教授の研究論文:
「Identification and quantification of methylglyoxal as the dominant antibacterial constituent of Manuka (Leptospermum scoparium) honeys from New Zealand」

測定結果の正確性が高い「MGS(Molan Gold Standard)」

「MGS(Molan Gold Standard)」はUMFの規格を作ったピーター・モラン博士が、2010年に新たに開発した規格です。UMFの測定方法に誤差が出やすいことと、ピーター・モラン博士の考えとUMFが違う方向へ進み始めたため、新たにMGSという基準を立ち上げました。

UMFと同様に同濃度のフェノール消毒薬の殺菌作用とマヌカハニーの殺菌作用が同じ働きを持つことを意味しており、MGS10だと濃度10%のフェノール消毒液と同等の殺菌力を持つことになります。
とても厳しい検査となるため、認証までに非常に多くの時間とコストがかかってしまい、さらにライセンス費用が別途発生するため、比較的高価となっています。

マヌカハニーの選び方

マヌカハニーの規格であるUMFやMGOは数値が高くなるほど殺菌作用が強くなるため、なるべく高い数値のマヌカハニーを選ぶことがおすすめです。
UMF25+やMGO550+などのマヌカハニーが理想ですが、数値が高ければ高いほど収穫高が少なく、価格も上がります。そのため、まずは続けやすい価格の中から、UMF10+、MGO100+以上のマヌカハニーを選んでみてください。

偽物のマヌカハニーの見分け方

悪質な販売業者によってマヌカハニーの成分品質の数値が偽装され、偽物のマヌカハニーが大量に出回っていることが問題となっています。この項目では偽物と本物のマヌカハニーの見分け方をご紹介いたします。

見分け方1:ライセンス表記や成分表記を確認する

本物のマヌカハニーには6.マヌカハニーの規格・数値の項目で紹介したような、ライセンス表記や成分表記がされています。
UMFやMGO、 MGS、NPA、TAなどさまざまな表記がありますが、ニュージーランド政府認定の「UMF」か「MGO」の表記があるものを買うことをおすすめします。

見分け方2:成分分析証明書や品質証明書を確認する

UMFやMGOなどのライセンス表記や成分表記がラベルに表記されていたとしても、ラベル自体を偽装して偽物のマヌカハニーを販売する悪質な販売業者も存在します。
そのため、ラベルの確認だけではなく、商品に成分分析証明書や品質証明書が付属されているかという点を確認する必要があります。正式なライセンス表記や成分表記がされているマヌカハニーは、必ず検査が行われ、証明書が発行されていますのでしっかりと確認してみてください。

見分け方3:マヌカハニーの値段で判断する

マヌカハニーはニュージーランドでしか採取することができないため希少価値が高く、さらに成分品質検査代金やライセンス料がかかるため、一般的なはちみつと比べるとかなり高価となっています。
成分表記の数値が高いにも関わらず、同じ数値の他商品に比べて明らかに安価である場合や、低価格であることを強調して宣伝している場合には注意をしてください。偽物のマヌカハニーや、違法に輸入されたものである可能性があります。

マヌカハニーの食べ方

マヌカハニーは食べるタイミングによって健康活性パワーが100%発揮されないことがあるため、食べ方には注意が必要です。

特に食後など、胃の中にたくさん食べ物が入った状態でマヌカハニーを食べても十分に健康活性パワーが発揮されませんので、食前に食べることがおすすめです。空腹時に1日3~4回、マヌカハニーをスプーンで1さじすくい、そのまま食べるようにしてください。

一般家庭にあるスプーンはシルバーのものが多いかと思いますが、金属はマヌカハニーの殺菌成分であるメチルグリオキサールの力を弱めてしまう可能性があると言われています。できる限り木製のスプーンやハニーディッパー、陶器製・竹製のスプーンなどを使うようにしてください。

注意点

マヌカハニーを摂取する上で、最大の注意事項は「1歳未満の乳児に与えないこと」です。1歳未満の乳児ははちみつによって、乳児ボツリヌス症にかかる可能性があるため、絶対にマヌカハニーを与えてはいけません。

マヌカハニーに限らずはちみつ全般に含まれているボツリヌス菌は、食中毒などを引き起こす細菌です。通常、ボツリヌス菌は腸内細菌によって増殖できませんが、1歳未満の乳児の場合は腸内細菌が整っていないため、体内でボツリヌス菌が増殖し、乳児ボツリヌス症を発症する可能性があります。
乳児ボツリヌス症は、神経マヒ症状が主症状となり、呼吸筋のマヒにまで進行することもあるため、1歳未満の乳児に対してマヌカハニーを与えることは絶対にしないでください。

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