購入する前に知っておきたい!はちみつの種類や特徴、味や色について
はちみつの基礎知識 2023.08.09

購入する前に知っておきたい!はちみつの種類や特徴、味や色について

甘くておいしいはちみつ。誰もが一度は食べたことがあるのではないでしょうか。
はちみつはパンケーキなどにかけたり、料理に使ったりと食べるバリエーションが広いのが魅力だと思っている方も多そうですが、それだけではないのです。はちみつにはたくさんの栄養が含まれていて健康にもいいということが研究でわかってきました。
今回は、まだはちみつのことをよく知らない方のために、はちみつがどのようにしてできるのか、といったはちみつのお話や、どのような種類のはちみつがあるのか、味や色、特徴のほかはちみつにはどのような効果があるのか、保存方法や使い方といったはちみつの基礎知識をまとめました。この記事を読めばはちみつの魅力がもっとわかるはず。美味しく健康なはちみつライフを始めましょう。

目次

はちみつとは?

はちみつとはミツバチが花の蜜を集め、巣の中に持ち帰り加工したものです。甘く美味しいことや料理やお菓子などアレンジの幅がとても広いこと、アピセラピーと呼ばれるように体へ良い作用があると言われていることから世界中で昔から親しまれています。
はちみつには様々な種類があり、例えば、採集した蜜源植物が違うだけでも味や色の違ったはちみつになります。マヌカハニーもそのうちの一種でマヌカハニーの花粉とミツバチの酵素が化学変化を起こすことによって「メチルグリオキサール」などの成分が生まれています。はちみつは花粉だけでは作ることのできない、ミツバチが作ってくれるものなのです。

はちみつの歴史

「はちみつの歴史は人類の歴史である」と言われるように、はちみつと人類の歴史は非常に古く、紀元前から食べられていたと言われています。
マヤ文明やインカ文明、エジプト文明にメソポタミア文明といった人々の暮らしの中にはちみつやミツバチに関する伝承が残っていて、「貴重な食品」「神からの贈り物」として珍重されていたようです。
その後ヨーロッパ圏でもはちみつは広がりを見せましたが、現在のように巣を壊さずにはちみつを作ることができるようになったのは19世紀に入ってから。ミツバチを殺すことなく蜜を絞ることができる遠心分離機の登場によって現在の養蜂技術が始まったのです。

日本におけるはちみつの歴史

日本ではいつからはちみつがあったのかというと、日本書紀には643年に養蜂を試みたという記述があるようです。
その後もはちみつは貢物として献上されていますが養蜂も難しく、なかなか採ることができないため大変貴重なものとして扱われていました。江戸時代になるとようやく養蜂が本格的に始まり、ミツバチの生態や養蜂技術の研究が盛んになっていきました。
もともと日本では在来種のニホンミツバチからはちみつを作っていましたが、明治時代にセイヨウミツバチと呼ばれる外来種のミツバチからもはちみつを作るようになるとさらに養蜂業は盛んになっていきました。
ニホンミツバチと比べセイヨウミツバチは蜜の採集量が多く同じ巣を使ってはちみつを作り続けることができるため、生産量も上がっていったのです。このことから現在はセイヨウミツバチの養蜂が主流になっています。

はちみつができるまで

はちみつはミツバチが一生をかけて集めたミツバチたちの食糧です。どのようにしてでき、私たちが食べられるような商品になっていくのでしょうか。こちらでははちみつができる過程についてご紹介します。

ミツバチがはちみつを作るまで

ミツバチには1つの巣の中に女王バチと雄バチと働きバチと呼ばれる雌バチがいます。全てのハチたちの食糧となるはちみつを作るのが働きバチの仕事。
働きバチは巣の外で花の蜜を集めては体内に貯めておき、巣の中で待っている別の働きバチに口移しで渡します。はちみつに含まれる様々な成分は元々の花蜜には含まれていません。ミツバチの体の中に花蜜が合わさることによって化学変化が起き、はちみつの土台ができるのです。
その後口移しでもらったハチが花蜜を巣の中に貯蔵します。すると、巣の中にいるハチたちが花蜜を蜜に含まれる水分が20%になるまで羽で熱風を送り蒸発させます。その過程で糖度も高まっていき、糖度が80%になったときにミツバチのお腹から「蜜ろう」が分泌されればはちみつのできあがりです。

はちみつが作られたら養蜂家の手で集めて商品に

養蜂家は花が咲く時期に合わせてミツバチがはちみつを作るための巣箱を設置。ミツバチたちは設置された巣箱にはちみつをせっせと作っていきます。
そして、養蜂家は、はちみつができたら巣箱を回収し、遠心分離機にかけて蜜を採取します。そのあと目の細かいフィルターで不純物を取り除き、私たちの食べられるはちみつが完成します。
養蜂家は蜜を集めやすい環境作りや花の少ない時期にエサを与えたりとミツバチたちのケアも行っています。一匹のミツバチが一生のうちでとれるはちみつはティースプーン一杯。ミツバチと養蜂家の共同作業で貴重なはちみつができているのです。

意外と知らない!?はちみつができるまで

また、どのように加工・商品化するかによっても分類が分かれます。

はちみつの分類

はちみつは養蜂家が巣からはちみつを採取したあと、商品化する際に全国公正取引協議会連合会が定めた規約に則り、商品の分類がされます。はちみつのラベルを見ると以下のような表示になっているはずです。

純粋はちみつ

おそらくスーパーなど一般的なはちみつを買う時によく見かけるのがこの純粋はちみつと呼ばれるものです。純粋はちみつは採取したはちみつに人工的な添加物などを加えていないはちみつのことです。そのため、はちみつ本来の味に近いのがこの純粋はちみつです。
しかし、純粋はちみつの中でも加熱処理をしているかいないか、によっても分類がやや変わってきます。生産性を高めるためにあまりにも高い温度での加熱処理をすると、はちみつが持っていた酵素や栄養価が失われてしまいます。養蜂家の間ではこの温度は45度くらいがボーダーラインと捉えている方が多く、この温度管理をしっかりと行い低温を保ったまま製品化したものは純粋はちみつの中でも「生はちみつ」と呼ばれています。

加糖はちみつ

加糖はちみつははちみつに液糖などの糖類を加えたものです。製品化に手間のかかるはちみつの比率を少なくして添加物を加えることでコストを抑えて安価なはちみつにすることができます。但し、はちみつの栄養価や本来の味は損なわれています。この加糖はちみつは飲料水などの製品にも使われています。

精製はちみつ

精製はちみつははちみつの色や香りを取り除いたものです。はちみつ風味のお菓子や飲料などに使われることがありますが私たちがこの精製はちみつ自体を目にする機会はあまりないでしょう。もちろん精製はちみつもはちみつ本来の栄養価や味は損なわれています。飲料製品などではちみつの色を残したくないといった場合に好んで使われているようです。

はちみつの種類

はちみつはミツバチがとってきた蜜の花によって種類が分かれています。
大きく分けると1つの花のみから蜜を採取して作られた「単花蜜」、複数の花の蜜から作られた「百花蜜」の2種類です。単花蜜はレンゲはちみつやアカシアはちみつなど、商品名自体に蜜源植物の名前がつけられることがほとんどです。どのような植物の花から蜜をとったかによって、成分や色、味など違いがあると言われています。

単花蜜における主な蜜源植物

一般的なはちみつとして売られている蜜源植物の一部をご紹介します。

  • レンゲはちみつ
  • アカシアはちみつ
  • クローバー
  • オレンジ、レモン
  • りんご
  • みかん
  • ラベンダー
  • セージ
  • ローズマリー
  • ミント
  • そば
  • トチ
  • マヌカ

蜜源植物が違うとはちみつの色や味に違いがあります。例えば、レンゲはちみつやアカシアはちみつはクセのなくさっぱりした風味から日本で多く好まれており、クローバーはちみつは欧米を中心に世界的に好まれています。そばはちみつは色が濃く味のクセも他のものに比べるとありますが、その分ミネラルなどの栄養分が豊富だと言われています。

はちみつの種類はいくつある?レンゲ、アカシア、マヌカなどの蜂蜜の特徴

はちみつの味

はちみつはトロリとしていてとにかく甘いというのが一般的ですよね。はちみつは甘いものというのは間違いないですが、どの花の蜜から作られたかによって微妙に味に差があります。
例えば、マヌカハニーもはちみつの一種ですが普通のはちみつと比べると非常に濃厚で少しクセのある味と認識する方が多いですが、アカシアはちみつやクローバーはちみつはクセがなくサラッとしています。このように様々な味を楽しめるのがはちみつの面白いところです。

はちみつの色

色に関しても採蜜する花の種類によって大きく変わります。
私たちがはちみつと聞いてパッとイメージするのは写真のような薄くクリアな黄色や黄金色に近い色ではないでしょうか。実際に私たちがよく目にするレンゲはちみつやアカシアはちみつはこのような写真の色です。

それではソバのはちみつの色はどうでしょうか。
黒に近いとても濃い色をしていますね。このように花の種類によってとても差があります。一般的に色が濃いほど味のクセも強いと言われているはちみつ。どんな味がするのか試したくなりますね。

はちみつの成分

栄養豊富と言われるはちみつですが、どのような成分が含まれているのでしょうか。まずはマヌカハニーとの成分割合比較表をご紹介します。

マヌカハニー 一般的なはちみつ
水分 17% 20%
ブドウ糖 31% 35%
果糖 38.5% 40%
ショ糖 1.5% 数%
その他の糖分 7.2% 数%
ビタミン・ミネラル 数% 数%
MGO 30~700㎎/㎏
シリング酸メチル 8~230㎎/㎏

※ 2012年/星雲社出版/城文子著「マヌカハニーの秘密」より引用

こちらを見ていただくと多くの成分は糖分になっています。糖分と聞くとあまりいいイメージを持てませんがこの水分量の少なさと糖分の多さが雑菌の繁殖を抑え、腐りにくくさせています。

ビタミン・ミネラル類

はちみつに含まれている成分の中でも注目したいのがビタミン・ミネラル。数%にはなっていますがこの中に下記のような栄養素が入っていいます。

ビタミン類 ビタミンB1・B2・B6・葉酸・パントテン酸・ビタミンC・ビタミンK・ビオチンなど
ミネラル類 カリウム他、ナトリウム・カルシウム・リン・亜鉛・鉄・マンガンなど

このように多くの栄養素が入っています。この種類の多さがはちみつの大きなメリットです。バランスのいい食事は様々な栄養素を摂取することで健康に繋がりますが、はちみつはそのサポートをしてくれるのです。

はちみつが栄養豊富と言われる理由は?ビタミンB群とアミノ酸に注目!

はちみつの特徴・効果効能

はちみつには様々な栄養成分が含まれていることがわかりました。他にはどのような特徴があるのでしょうか。こちらでははちみつの特徴や効果効能についてご紹介します。

はちみつの特徴

まずは、はちみつにはどのような特徴があるのか、ご紹介していきます。

腐りにくい

はちみつは基本的には腐らないと言われています。はちみつは糖度が高く水分が低いので雑菌の繁殖しにくい環境であることと、はちみつに含まれている過酸化水素の抗菌作用によるものです。
食品として販売する以上、一定の賞味期限は定められていますが適切に保管すれば賞味期限は存在しないとまで言われています。

料理に使ったり体に使ったりと万能

はちみつが利用される場面を考えてみると、パンに塗るといった直接食べるようなものから、お菓子や料理のレシピに含まれていたり、リップクリームなどの美容製品に含まれていたり、と様々な場面ではちみつが使われています。
料理ではお肉を柔らかく仕上げ、美容では肌の保湿を助け、直接食べるだけではない使い方がたくさんあります。後ほどご紹介しますが傷の手当てに用いられることもあり、まさに「天然の万能薬」と言えますね。

栄養豊富

はちみつには鉄やカルシウム、ビタミンB1、B2、葉酸などのビタミン類、アミノ酸、カリウムをはじめとしたミネラル類、酵素など豊富な栄養素が含まれています。※詳しい成分に関する記述は本記事内「はちみつの成分」をご覧ください。

はちみつが栄養豊富と言われる理由は?ビタミンB群とアミノ酸に注目!

はちみつの効果効能

次にはちみつの効果効能についてご紹介します。

お腹の調子を整える

はちみつには「グルコン酸」や「オリゴ糖」が豊富に含まれています。「グルコン酸」や「オリゴ糖」には善玉菌を増やしたり、活性化したりする働きがあり、腸内環境を整えるのに役立ちます。
腸内環境が整うと下記のような効果に繋がると言われています。

  • 下痢や便秘の予防、改善
  • 免疫力がアップし病気にかかりにくくする
  • 血液中のコレステロール値を改善
  • アレルギー症状の改善
  • 痩せやすくなる
  • 肌質の改善
  • ストレスの軽減

腸内環境のバランスが悪いと様々な病気を引き起こす原因になります。バランスのいい食事や善玉菌が増えるはちみつを取り入れることで腸内環境のバランスを整えられますよ。

低カロリーですぐエネルギーになる

はちみつ大さじ1杯(約20g)のカロリーは、約60キロカロリーです。(メーカーや種類によって異なります。)これは同じ分量の砂糖と比べると、カロリーは約30%カット、甘みは砂糖の約2倍と言われています。
その理由は、はちみつと砂糖の甘さの成分に違いがあるためです。砂糖はブドウ糖と果糖が結合した「ショ糖(二糖類)」であるのに対し、はちみつはブドウ糖と果糖に分解された「単糖類」だからです。
ショ糖(二糖類)は摂取してから消化するまでに時間がかかるため、脂肪に変化しやすく、体内に蓄えられて太る要因となります。しかし単糖類は摂取後すぐに体内に吸収され、血液によって体中に届けられて、直接体を動かすエネルギーとなります。はちみつは砂糖よりも低カロリーで、甘みが強い分摂取量が少なく済み、また、消化吸収が早く、エネルギーが消費されやすいことから砂糖よりも太りにくいと言われており、ダイエット中の方におすすめです。
実際に砂糖の代わりにマヌカハニーやはちみつを使用する際の分量や注意点はこちらをご覧ください。

はちみつのカロリーはどれくらい?砂糖の代用として使う場合の換算方法

抗菌作用

はちみつには「過酸化水素(オキシドール)」が含まれています。オキシドールというと、消毒液の成分として入っているものです。はちみつにはこのオキシドールが入っていることなどから、抗菌作用があります。抗菌作用があると、のどの痛み、口内炎、創傷などの、痛みがあり炎症が起きているものに対し鎮めてくれると言われています。

はちみつの選び方

はちみつには本当に多くの種類があり、味や色もさまざま。どのようなはちみつを選べばいいのか、ご紹介します。

「純粋はちみつ」を選ぶ

はちみつは「純粋はちみつ」「加糖はちみつ」「精製はちみつ」に分類されると本記事はちみつの分類パートでご紹介したように、この3種類の中でも一番天然のはちみつに近いのが「純粋はちみつ」です。
はちみつを買う際はラベルを確認して純粋はちみつを買いましょう。さらに言えば、純粋はちみつの中でも限りなく加熱処理をしていないものは「生はちみつ」と呼ばれ、より自然に近いはちみつの味・栄養を味わうことができます。
他のはちみつと比べて高価であることがほとんどですがはちみつ本来の味や栄養がいいという方は「生はちみつ」と商品ラベルや商品名に表記がないか、チェックしてみましょう。

「産地」で選ぶ

はちみつは世界各国で生産されていますが、日本国内で生産されているはちみつはごく僅か。理由としては養蜂家の減少と養蜂できる土地の減少が挙げられています。
国産のはちみつは他の産地のはちみつに比べ高価であることが多いですが、そのぶん安全性や品質はお墨付きと言えそうです。
日本以外の産地で多いのは中国産が大半を占めているほかはアルゼンチン産やカナダ、ハンガリーといった国から多く輸入されているようです。但し、外国産のはちみつの中には不純物が入っているにもかかわらず「純粋はちみつ」として販売している低品質なメーカーもあるため、はちみつを生産するうえでしっかりと国の管理がされている産地のものを選ぶと安全でしょう。
例えば、ニュージーランドやルーマニアなどは国内ではちみつ製造に関する規格が設けられているので高品質だと言われています。

はちみつの食べ方・使い方

はちみつの選び方までわかったら、いよいよ実践編です。はちみつを買ったら、または手元にあったら、どのような食べ方が一番効果的なのか、どのような使い方ができるのか、注意点はあるか、見ていきましょう。

はちみつの食べ方

こちらではまずはちみつの食べ方からご紹介していきます。

おすすめの摂取のタイミングは朝か夜

マヌカハニーにも言えることですが、はちみつを摂取するベストタイミングは朝か夜がおすすめ。
朝は一日の始まりに脳のエネルギー源である「糖」を素早く吸収できること、胃腸に負担をかけずに消化できること、ビタミン・ミネラルを含み栄養補給にもなるためです。
そして、夜寝る前のはちみつは前田京子さんの著書『ひとさじのはちみつ』でも紹介されていますが、虫歯予防などのオーラルケア、のどの痛みなどの風邪症状のケアといったはちみつに効果が期待されている症状の改善を求めるなら一番いい時間帯です。
寝ている間は口の中の雑菌が最も繁殖する時間帯であり、口の中が最も乾燥する時間帯でもあります。寝る前にはちみつを摂取しておくことで雑菌の繁殖を抑えたり、のどの炎症がひどくならないよう抑えてくれるのです。

食べ方は加熱せずそのままが最も効果的

はちみつには豊富な栄養成分が入っていますが、加熱してしまうと豊富な栄養成分の一部が損なわれると言われています。そのため、栄養成分をできるだけ多く摂取したい方はそのまま食べるのが一番です。実際に、咳や喉の不調時にもはちみつを直接食べて喉へ行きわたらせるのが一番効果的であると言われています。
しかし、はちみつは料理やお菓子作りなどにも非常に役立つ食品。肉料理に使えばお肉が柔らかくなりますし、ホットミルクを少し冷ましたものにはちみつを入れれば牛乳のアミノ酸とはちみつのブドウ糖の力でリラックスして夜眠ることができると言われています。
このように他の食材と一緒に摂取することで様々な効果を発揮するのもはちみつの魅力です。

はちみつの使い方

はちみつは食べるのが一番ポピュラーな使い方ですが保湿作用や抗炎症作用などの効能から食べる以外にも塗るや化粧品に混ぜるなど様々な使い方ができます。

スキンケアに

はちみつのスキンケアははちみつの持つ抗菌作用で肌の悪玉菌を殺菌し、善玉菌を守ることによって健やかな肌へ導いてくれると言われています。保湿作用もあるので実際に肌にはちみつを使っている方の間では使用後は肌がしっとりすると評判です。

洗顔

いつも使っている洗顔料やオイルを泡立て、小さじ1杯分のはちみつを混ぜて洗顔します。肌の表面が荒れていると少しヒリヒリするかもしれませんが、はちみつの抗炎症作用によって荒れた肌のコンディションを整えてくれます。最後にお湯でしっかりと洗い流せば完了です。

化粧水

はちみつ化粧水は色々な作り方が紹介されていますが、こちらではとてもシンプルな方法をご紹介します。

  • 水 100ml
  • はちみつ 小さじ1/2
  • ビタミンCの粉末 耳かき1杯分

これらを瓶に詰めて混ぜるだけ。夏場は特に冷蔵庫に入れたこの化粧水を使うと日焼けして火照った肌を冷やしてくれるのでおすすめですよ。

ヘアケアに

ヘアオイルやシャンプーなど様々なヘアケア製品にはちみつが使われているように、はちみつの保湿効果は髪にうるおいをもたらします。
使い方は普段使用しているシャンプーを泡立ててからはちみつを大さじ1杯程度加えるだけです。トリートメントとして使う場合はシャンプー前に痛みが激しい部分を少し濡らし、直接はちみつを塗って5分~10分置くだけ。その後シャンプーをするだけなのでとても手軽です。

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傷ややけどのケアに

傷ややけどのケアにはそのまま塗るだけでOK。ただ、そのままだとはちみつがついてしまうのでガーゼや絆創膏でフタをしましょう。
傷ややけどにはもちろん、リップクリームの配合物でもおなじみのはちみつは唇の荒れにも直接塗ってケアができます。寝る前など乾燥が促進してしまう前に塗って乾燥を防ぐことでケアができますよ。

はちみつをスキンケアに使う際のポイント

はちみつをスキンケアに使う際は以下のことに注意して使用してください。

温度

洗顔にはちみつを使うポイントは温度。はちみつは温度が低いと結晶化しやすいため、結晶化しているとうまく洗顔料や顔になじみません。そのため、結晶化しにくいはちみつを選ぶと扱いやすいでしょう。
結晶化しにくいはちみつはアカシアはちみつなどがあります。はちみつが結晶化してしまっていたら、60度程度の湯せんでじっくり溶かしましょう。
ただ、注意しなければならないのが温度が上がりすぎないようにすることです。はちみつは45度くらいから上がってくるとはちみつの持つ酵素などの栄養素が失われていきます。肌にもできるだけたくさんの栄養を与えるのであれば、45度以上にならないよう注意しましょう。

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パッチテストを行う

どんなものでも肌に合う・合わないはあります。使う場合はパッチテストなどを行い、問題なく使用できるか確認することが大事です。はちみつに関しても腕など顔以外の皮膚に少量塗ってみて、赤みや腫れが出た場合は医師へ相談するか使用を控えましょう。
また、生はちみつアレルギーやソバアレルギー(ソバの花を使用したはちみつの場合のみ)など、アレルギー症状を引き起こす場合もあるため、アレルギーを持っている方は使用を控えましょう。

はちみつの管理方法

はちみつの使い方がわかったところではちみつはどのように保存するのが一番いいのでしょうか。

保存方法

はちみつは腐りにくく長期保存に適した食品のため、一年を通して常温保存が可能です。むしろ冷蔵庫に入れておくと結晶化しやすくなるため冷蔵庫ではなく冷暗所に置いておくのがおすすめです。

結晶化してしまったら…

はちみつが結晶化してしまって取りづらい…ということになったら、湯せんで溶かします。鍋にお湯を沸かしたら容器ごとお湯につけ、溶けるのを待ちましょう。電子レンジを使用するとはちみつ自身の温度が上がりすぎてしまい栄養が損なわれる恐れがあるためおすすめしません。

賞味期限

はちみつは基本的には腐らないと言われています。そのため、賞味期限の記載は大体の目安としてメーカーが定めている2~3年という期限が多くみられますが、適切な環境で保存していて未開封であれば問題なく食べられるでしょう。
開封後は雑菌が入らないように、ハニーディッパーなどの道具を使って唾液や水分が入らないように注意すれば問題ありませんが、経年により風味など品質は少しずつ落ちていくと言われています。そのため開封後は1年くらいを目安に食べきることをおすすめしているメーカーが多くあります。

かならず抑えておきたいはちみつの注意点

最後にはちみつを使ううえでの注意点をご紹介します。

1歳未満には与えない

はちみつには「ボツリヌス菌」という菌が含まれており、1歳未満の乳児が摂取すると「乳児ボツリヌス症」を発症する恐れがあり、最悪の場合死に至ります。乳児より大きい子供であれば消化器官も整い抵抗力もつくため与えても問題ありません。

食べすぎに注意

はちみつは砂糖と比べて少ない量で同量の甘みを感じることができるため健康にいいとされていますが、糖類なので食べすぎるともちろん太ったり糖尿病に繋がったりします。一回に使う量は大さじ1杯くらいまでにして摂りすぎないように気を付けましょう。

はちみつのカロリーはどれくらい?砂糖の代用として使う場合の換算方法

おわりに

こちらの記事でははちみつに関する基礎知識をご紹介しました。「天然の万能薬」と言われ、太古の昔から人々に愛され続けるはちみつ。花の種類でも味の違いを楽しめるのでお気に入りのはちみつを見つけてみてください。また、はちみつを選ぶ時はしっかりとした品質のはちみつを選んで、はちみつの恵みをたっぷり感じてくださいね。

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